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ま、テキトーにな。

ある朝の出来事 その1


2008年 12月19日 金曜日






私は某地下鉄の電車に乗っていた。







電車内はJRに乗り換えの出来る駅に到着する手前のため、殆んどの乗客が次の駅で開く進行方向に向かって左の扉の方に向いていた。





扉の前には乗客が横三列に並んでおり、私は前から三番目の一番左に並んでいた。




もちろん私の後ろにも他の乗客が扉に向かって立っていた。







私の前の二人は男性で、右斜め前は女性だった。










駅に到着し扉が開くとまるで軍隊の行進のように一斉に乗客が隊列を崩さずに前進する。







もちろん私も。









だが私が駅のホームに左足を踏み出そうとした時に、
「キャッ!」

と言う女性の声が聞こえ、同時に私の前に並んでいた男性が視界から消えた。




私は驚いて足元を見ると、なんと私の前にいた男性がまるで飛び込みでもしたかのように前方に両手を伸ばして転んでいた。






「えぇ!?」





私は出しかけた左足を止めて立ち止まろうとしたのたが、朝の通勤ラッシュの乗客達はまるで腐海から溢れ出た怒れる王蟲のように津波のごとく押し寄せてきた。











もう誰にも止められない。








もちろん私にも止められるはずもなかった。










なんとか踏み留まろうと頑張ってはみたのだが、次の瞬間私は後ろから二つの柔らかいマシュマロに突き飛ばされてしまった。









「うほっ♪」










一瞬の喜びもつかの間、私の前方では倒れた男性はそのまま私の行く手を塞ぐように倒れたまま。










私は咄嗟に左足を倒れたままの男性の左側に出したのだが、なんとこの倒れた男性が狙ったように私の左足の着地予定ポイントに足を広げやがったのだ!







私の左足は倒れた男性の足を踏まないようにその手前に強行的に着地したのだが、不十分な着地の為二つのマシュマロに突き飛ばされた勢いを受けきることができなかった。







私は左斜め前方に体を捻りながら背中から転倒し、腰、右肩をホームに強打し、そして後頭部も軽く打ってしまった。







しかも私は咄嗟に起き上がろうとしたのだが、持っていた肩掛けカバンのスリングが右腕に絡まって起き上がることが出来なかった。








「しまった!」








すでに目の前には腐海から溢れ出た怒れる王蟲のごとき電車から降りてくる乗客達が、倒れた男性を避けて私の方へと突進してきた!











もう誰にも止められない。









身動きの出来ない私は覚悟を決めるしかなかった。










                        つづく!
by thirty-satan | 2008-12-29 05:09 | アクシデント!
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なんとなくやってみようかなと・・・・・・

by thirty-satan
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