病室のオカシナな面々その1の2
3年前、私がキアリ奇形という病気で人生2回目の入院した時のこと。
ある夜、いつも看護士が見回りで歩いてくる方向とは逆の方向~手術室のある方向~から近づいてくる足音に私は気が付いた。 そして、その足音は私のいる部屋の出入口の前で止まった。 ども、JINNです。 前回の続きです。 私は始め緊急オペが入り、患者さんの家族が手術室の前を落ち着かずに歩いているのだと思いました。 ところが、部屋の出入口のカーテンの隙間からは手術室の明かりは確認できないどころか、廊下自体も真っ暗なまま。 “また眠れない患者の誰かがウロウロしているのかな?” と今度はそう思いました。 私はたいして気にも止めず再び眠ろうとした時、その足音は部屋の中へと入って来たのです。 部屋の出入口のカーテンを揺らすこともなく・・・・・・ 私は驚いて部屋の出入口を凝視していると足音は私を無視するかのように部屋の真ん中を窓際の方に真っすぐす進んでいきました。 そして窓際にある左のベッドに何かが乗っかる音がしました。 私は寝呆けた頭で何が起きているのか理解しようと暫く何かが乗っかった音のした窓際のベッドを見つめていました。 確かに私のメインカメラ~視覚は2個とも起動している。 しかし、足音を発てていた人物、あるいは物体を捉えていない。 しかし、私の2個の集音マイク~聴覚は私のベッドの左手にある部屋の出入口から右手の窓際のベッドまで何ものかの足音を捉えていた。 私は暫く暗い6人部屋の真ん中のベッドの上で何が起きたのかを考えていました。 しかし、いくら考えても答えは一つしか思いつきません。 ただ、出来れば認めたくない現実。 その時私は意外なことに「恐怖心」を感じていないことに気が付きました。 身の危険を感じた時に起きる背筋を走る冷たい感触。 背中に貼りつくゾクゾク感。 そんな感触は一切無く、何故か冷静に判断しようとしていたのです。 ここで私は今起きた出来事を違った角度で改めて解析することにしました。 Q.視覚に捉えることは出来ないが聴覚では捉えることが出来る存在とは何か? A.風 しかし、風ならカーテンが揺れるはずだし、触感~肌が風の流れを感じるはず。 あのアーノルド・シュワルツェネッガーやダニー・グルーバーを苦しめたプレデターだってそんなことは出来ない。 つまり、それはなかった。 Q.では、足音はするが空気を動かすことなく移動した見えない“あれ”は何か? A.・・・・・・(ーωー;) 認める!? 認めちゃう!? マジで認めちゃう!? いやど~なのよ、それって!? 認めちゃったら大槻教授が怒っちゃうじゃない!? けどさ、目の前で起こっているのも事実な訳で。 ファイナルアンサー 私は有りのままを受け入れる事にしました。 例え正体が分からないモノであろうと別に害がある訳でもないようだし、オトナシク窓際のベッドにいるならそんなに問題ではないでしょう。 思えば1人で6人部屋を占拠しているのも贅沢な話だし、どうせあと5個もベッドが空いている訳だからその空いているベッドの一つや二つが例え今は人間じゃない人が使ったって良いじゃない! そ、もっと視野を広げて物事を捉えよう。 “人類みな兄弟!地球の生物はみな友達!” だったら“以前は人間だった人”だって以前は兄弟の1人な訳です。 人類ではなくなったらせめて友達くらいには思ってあげたって罪にはならないでしょう。 しかしね、甘かった。 私の考えは非常に甘かった。 その次の夜、足音が増えてきました。 それも一気に2人増えやがった・・・・・・ 恐らく最初の訪問者は最初と同じ窓際の左のベッドに。 2人目は部屋に入ってすぐ左手のベッドに。 そして3人目は窓際の右のベッド、つまり私の右隣のベッドに納まったのです。 こうして私は退院するまでの何度かの夜を淋しい思いをすることなく過ごしました。
by thirty-satan
| 2007-02-03 22:56
| 軟禁生活
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